お散歩中のマナー
出典:NPO法人 日本ドッグマナー協会
毎日のことだけに散歩のマナーは重要
愛犬との散歩は楽しいもの。健康に欠かせない運動をさせるためにも大切なことです。私たち飼い主がきちんと認識しておくべきマナーを改めて確認しておきましょう。
お散歩に持参したいもの
散歩は毎日のことですから、必要なものをすぐに持ち出せるように「お散歩用バッグ」を用意しておくと便利。バッグの中にお散歩グッズを全部入れておけば、忘れ物をすることもなく、準備する手間もかからず、さっと出られます。
散歩の時は必ずリードを着ける
愛犬を散歩させる時は、必ずリードを着けましょう。十分にしつけられていればリードは不要ということではありません。どんなに人に慣れていて、訓練されている犬だとしても、ノーリードでは通りすがりの人々に不安や恐怖を与えてしまいます。リードをしていれば、周囲の人も安心できるのだということを覚えておきましょう。
周囲の歩行者に常に気配りを
町を歩いている人、散歩中に出会う人、誰もが犬好きとは限りません。散歩中は、「犬嫌いの人もいる」ということを常に忘れず、周囲の人との位置関係に注意しましょう。
犬の散歩時の注意点
● 通行の妨げにならないよう、犬に道の端に近い側を歩かせる。
● 人とすれ違う時は、その人と愛犬の間に自分が入る位置関係にする。
● 向こうから歩いて来る人が犬を怖がっていないか、常に気を配る。
怖がっているような時は、立ち止まって犬を座らせるか、「フセ」をさせる、あるいは、抱き上げるのが好ましい配慮です。
人ごみの中で散歩させることは、できる限り避けましょう。人の足元を歩く犬は、混雑した場所では他の歩行者の通行の妨げになり、迷惑をかけてしまいます。誰かに犬が踏まれてしまい、トラブルに発展することもあります。特に小型犬は人に踏まれやすいので、どうしても散歩中に混雑した場所を通らねばならない場合は、抱くかキャリーバッグに入れるなどして、マナーと安全を守りましょう。
リードは短めに持って歩く
リードは基本的に短めに持ちましょう。長くしていると、思わぬ事故を引き起こしてしまうおそれがあります。他の人の足にリードがからまる可能性もあれば、リードに気づかないまま走ってきた自転車が引っかかってしまうこともあります。特に、人通りや車の走行が多い場所では、リードを短めに持って散歩をすることが大切なマナー。危険回避のためにも必要なことです。
市販されているリードには、一般的に使用される1メートル程度の長さのもの以外に、運動や訓練のための数メートルもあるロングリードや、普通の長さから数メートルまで伸ばせる伸縮式のタイプがあります。
伸縮式のリードを使う場合は、愛犬が足元付近に位置できるような長さにロックしたうえで、散歩に出ましょう。伸縮機能は、犬が自由に走り回れる広場に行った時などに使って楽しむようにしてください。散歩の間は通常のリードを使い、広場に着いたらロングリードに着け替えるなど、 複数のリードを使い分けるのも良い方法です。
跳びつかせない・吠えさせない
散歩をしている時に起こりがちな問題として、「跳びつく」「吠える」の2点があります。
人が大好きな犬は、その表現の一種として跳びつこうとすることもあります。襲いかかろうというつもりではなくても、犬が苦手な人なら恐怖を感じるでしょう。犬好きな人でも、不意に知らない犬が跳びついてきたら驚いてしまいます。相手の衣服を汚したり、怪我をさせたりする可能性もあるので、犬が人に飛びつかないようコントロールすることが大切です。
飛びつかせない・
吠えさせない対策
日々のしつけ。
愛犬との間にきちんと信頼関係を築きながら、「跳びつかせない」「吠えさせない」コントロールができるように、しっかりとしつけましょう。
他の犬と出会ったら慎重に反応を見る
愛犬を散歩していて他の犬と出会ったら、まずは注意深く様子をうかがうことが大切です。それぞれの犬には個性があり、犬同士の相性もあります。無理やり挨拶させたり、遊ばせる必要はありません。
犬同士の問題だけではありません。相手の飼い主が嫌そうにしている時には、無理に挨拶させてはいけません。
問題がなさそうに見えた場合でも、事前に「挨拶させても大丈夫ですか?」などと、声をかけること。お互いの犬の性格を確認し合い、様子を見ながらゆっくり近づけるようにしましょう。
「ありがとうございました」などのお礼や、もしも相手の犬をおびえさせてしまった場合には「すみませんでした」などの言葉を交わすことで、お互いに気持ちの良い交流をはかりましょう。
排泄したら必ず後始末をする
散歩のマナーのなかでも、特に注意が必要なのが、排泄にまつわるもの。他人の住居の前にある電柱、商店街の店頭などで排尿させることは、マナー違反です。
愛犬の排尿は、道路脇にある側溝や排水溝周辺でさせること。そのあとで、持参した水で洗い流すといった気配りをするといいでしょう。利用したいのが、マナーポーチや密閉容器。フンを回収したビニール袋をその中におさめれば、周囲に不快感を与えずに散歩が楽しめます。
排泄の問題は、愛犬との暮らしに社会全体から賛同が得られるかどうかの鍵ともなりえます。マナーとして、フンは必ず持ち帰り、人に不快な思いをさせないように心がけましょう。