
セーブペットプロジェクト、愛情の証キャンペーンに関する活動報告や情報発信をしていきます
2017.05.07 12:44
LOVE PETの輪インタビュー 第1回 藤野真紀子さん

料理研究家としてフランスで学んだお菓子や料理を広めながら、2005年~09年まで衆議院議員を務めた藤野真紀子さんは、「小さい頃からずっと犬と一緒」という大の愛犬家です。国会議員時代に殺処分などペットが直面する問題を知り、保護活動に関わるようになったそうです。今では一緒に暮らしている元保護犬を救助犬やセラピー犬としてトレーニングしている藤野さんのペットライフをうかがいました。
犬は昔からお好きだったのですか?
両親が動物好きで、生まれた時からスピッツの雑種がいました。
そこからずっと一緒です。犬がいなかったのは、夫(元参議院議員・藤野公孝氏)の赴任でニューヨークに行った間だけですね。ずっと実家で犬を飼っていましたが、自分の意思で初めて飼ったのは、ニューヨークの後、住むことになったフランスが初めてです。何も知識もなく「ペットショップで一目ボレ」状態で、オールド・イングリッシュ・シープドッグのダダを購入しました。
その頃はまだ、ペットショップの良し悪しも動物福祉も知らなくて、今思うとヒドイ店で買ってしまったと反省しきりです。

ダダと一緒に日本に帰ってきてからは一軒家を購入し、憧れの多頭飼いをスタートしました。ゴールデン・レトリーバーのハナをペットショップで購入し、ブリーダー兼業の訓練所からやってきたシェパードのハリーが加わり、3頭になりました。
ゴールデン・レトリーバーのハナは、気が強い犬でしたが、私にとって特別な存在でした。
私が子育てに悩んで情緒不安定になったとき、ずっと傍で受け止めてくれました。ハナがガンになった時にはありとあらゆる手を尽くして治療をし、余命宣告されてから4年も持ちこたえてくれました。これは、白血病のレアケースとして学会でも紹介されたほどです。
最後は絶対に看取ってあげたいと思い、議員をしていましたが、夜の予定は全部キャンセルして寄り道もせずに家に帰っていたのに、ついコンビニに立ち寄ったわずかな時間に亡くなってしまって……。家に着いたらまだ温かかったので、「まっすぐ帰っていたら」という後悔があります。
シェパードのハリーは、もともと足が悪かった子をブリーダーさんから譲り受けたのですが、すごく優しい犬でしたね。
今、一緒に暮らしている犬たちの中には、センターから保護した犬もいますよね。
そうです。議員になって、初めて名古屋市動物愛護センターへ視察に行ったんです。
まだ殺処分が当たり前の時代で、その日に処分される予定だったのは犬3頭でした。処分機を前に、恐怖に満ちた目でこちらを見てブルブル震えていた雑種を見て、思わず「引き取ります」って言ってしまったんです。それが野犬として保護されたジョイです。新幹線に乗るために駅へ行ったけれど、ジョイ以外の2頭のことも気になってしまって。そのまま引き返し、3頭すべてをレスキューしました。
ハナとハリーがいるところに、3頭が加わったのですね。
もう1頭、柴犬の老犬も高齢者の飼い主さんから引き取っていたので、全部で6頭でした。
ジョイと一緒に愛護センターから連れてきたナナは、嚙みついたり何でも飲み込んでしまうという問題行動がありましたが、訓練所に預けて問題行動を改善。やっぱり長年沁みついてしまった習性やクセは、プロに任せるべきだと実感しました。問題行動の正しい指導ができ、いつでも相談ができるプロの存在は大事だと実感しました。
その後、元々飼っていた6頭に加えて、繁殖場からレスキューした犬や東日本大震災の被災犬を一時預かりしたりして、どんどん増えていきましたね。
現在は?
5頭います。
名古屋市動物愛護センターから連れてきた雑種のジョイは13歳(推定)になりました。ラブラドール・レトリーバーのマイリー4歳(推定)も保護団体アニマルハートレスキューの保護犬で、足が3本しかありませんが、今は救助犬としての活動もしています。ゴールデン・レトリーバーのアンナはおっとりした優しい犬で、その特性を活かそうとセラピー犬のトレーニングをしているところです。あとは、トイプードルのレオとライラです。この中ではアンナがボスで、各犬に規律を教えていますね。

2020年までに不幸な犬猫をゼロにすることを掲げた「TOKYO ZEROキャンペーン」の代表になられて、もうすぐ3年になりますが、ここではどのような活動を?
殺処分ゼロを目指して9万人の署名を集め環境大臣に提出しました。
大臣は変わることもありますし、議員は落選すればいなくなりますが、大臣宛てに提出すればきちんと役所に記録が保存されるんです。保護活動のための寄付も募っています。2020年には東京でオリンピック・パラリンピックが開催されますから、世界に恥ずかしくない日本でありたいですよね。

これまでの経験から、犬の飼い主として必要なことは、どんなことだと実感されていますか。
犬の習性を知ることが大事だと思います。そして、社会の中で問題を起こさないための教育も必要です。保護犬だって、教育すれば生まれ変われる。
でも子育てと同じで、過保護はダメ。教える過程で絆も深まります。犬は、傍に寄り添ってくれる友になれる。自分の人生を豊かにしてくれる存在になってくれます。人間にとって最高のパートナーだと思います。

藤野真紀子さんオフィシャルブログ http://ameblo.jp/makikofujinolife/
TOKYO ZEROキャンペーン http://tokyozero.jp
